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「Painter Sketch Pad」を体験してみた

Painter11の発売情報が出ている中、同時に紹介されていた「Painter Sketch Pad」の体験版を試してみました。
フルバージョンの機能縮小版か…?と思っていたのですが、どうもまったく別(という訳でもないですが)の雰囲気でした。


まずは、面白い画面(笑)のご紹介を…。
(以下、画像は全て縮小されていますので、クリックしていただければ大きなサイズでご覧いただけます)


一番左が初期状態の画面です。
ブラシ選択やカラー選択等は下部にある円形のパレットから行いますが、通常このパレット(レイヤーとページの左右のものも含め)は半透明になっています(画面左の状態)。
で、例えば、カラーを選択する場合は、カーソルを持っていくと自動的に色がついて(画面中央)選択可能になります。
で、これがブラシで描画中はその近くにブラシが近づくと、勝手に消えてくれます(画面右)…(笑)
円形のパレットはサイズを小さくすることも出来るので、見た目ほど邪魔な感じはありません。
またモードを切り替えると、ショートカットキーで表示非表示を切り替えられるようにも設定できます。

で、このSketch Padの最大の特徴(だと自分的には思う)は、ファイルが一枚の紙じゃなくて、スケッチブックのような感覚だということです。
う~~ん、わかりにくくてすみません…(^^;)
ファイルは「SketchPad」というファイルで管理するのですが、その中にページを何枚でも(最大枚数は分からないのですが…)作ることが出来ます。
で、このページはそれぞれ独立して、いつでも行き来できます。
まぁアナログでいうところのスケッチブック1冊で、紙をパラパラめくって好きなところに描ける…みたいなイメージです…?
左の画像がそのページのパレットです。
今現在、3枚のページを作っていますので、描きたいページや見たいページをクリックすると、そのページが表示されます。
他のページは見えません(レイヤーのように重なって見えたりはしない)。
で、それぞれのページにレイヤーを作ることが出来ます。こちらは合成方法なども変更できるので、Essentialsよりも便利になっています。
と、説明してもかえってわかりにくいと思うので、まぁこれは実際に体験版を使っていただくのが一番分かりやすいと思います。

さて、次にブラシなんですが、Painter11の新ブラシと似たようなものがここにも使われているようです。という訳で、ブラシですよ!!

Painter11の新機能で紹介されていた「RealBristle Dry Media」の「Marker」「Pen」「Pencil」らしきものが体験できます。
ペンはタブレットペンの速度に応じて、サイズが…鉛筆系は傾きに応じて、サイズが変わるようになっています。
速度に応じたペンのほうは、「スクラッチボード」で描くのとはまた違った感じで、文字などを描いたり、ちょっとしたペン画スケッチに使うと面白そうな雰囲気で…。
鉛筆はアナログでの鉛筆を持った時の雰囲気がバッチリ出てます。
ただ、私が結構ペンを傾けて描くせいか、細い線を描くのが大変で…(笑)
これまでの鉛筆的に使いたい場合は、サイズを小さくする方が良さそうです。
それから、マーカー…「重ね塗り」の使えなさ(笑)を解消してくれそうなブラシで、ワンストロークで塗れば(これがちょっと難しい)色が均一に塗れるのも良さそうなのではないでしょうか。
PhotoShopの不透明度を下げた時の描き心地に近いような雰囲気になります。
とはいえ、あちらが100%の濃さになったら、それ以上濃くならないのと違って、こちらは重ねる度に濃くなっていくので、そこはちょっと…ですが…(笑)
ブラシの種類は消しゴムを含めて以下の11種類。

Essentials3の頃までのように、ブラシを密かに追加するとかは出来ないので(この辺りはEssentials4からの方針でしょうか…)ちょっと少ないかなぁと思われるかもしれませんが(自分も最初そう思いましたので)スケッチ限定のソフトと割り切れば、これはこれで有りかなと思いました。

が、しか~~し、使ってるとちょっとした不具合が出るんですよね。

←の画像のような感じで、描き始めに、ちょっと上の辺りにポチって点が出ちゃうんですよ。
「Pen」を使う時がほとんどなのですが、その他に時々線が描けなかったり…とか…。
う~~ん、ちょっと困ります…これ。タブレットに関係した問題だと思うのですが…もし体験版を使われた方で同じような症状が出ましたら、是非ご一報を(__)
それと、残念なのが「ブラシトラッキング」がないこと。
せっかくのPainter仕様なのに、トラッキングできないと筆圧がちょっと…。

こんな感じの「Sketch Pad」、最初はこれって、どういう意図で作られたのか不思議に思ったのですが、考えてみるとちょっとしたラフを描く…スケッチするという時に、いちいち一枚ずつファイルを保存しなくて良いというのは、かなり便利かもしれません。
一ファイルとして保存しておく程ではないけど(というか保存しても次に使うかどうか分からないとか…)という画像をページとして勝手に残しておいてくれる訳です(必要なければそのページはゴミ箱にポイ!)。
特に保存を意識する必要もない(次回起動時は終了した状態から始まります…一応念のため全体を保存しておくほうが無難なんでしょうが…)ので、気軽にスケッチ出来るソフトじゃないかなと思いました。
Painterを持っている方でも、補助ツールとして使えるんじゃないかと思ったりしました。
なにより簡単なので…英語版でもまったく困りませんでした…(笑)
例えばですが、こんな風に使ってみるとか…(笑)
その1
30秒ドローイングで一日1ページ…何日か分をまとめてひとつのファイルとして管理できるので楽…最初の頃と見比べたりして上達度も分かりますよ…!(笑)
他にもお絵かき日記とか…一日一ページ…。
その2
作品作りまでのラフ段階の作業時に…。
決定稿までページ毎に管理できるので、色々とファイルを探す手間が省けます。
これと思ったページを決定稿にしてPainterのフルバージョンに持っていく事も可能(ページ毎にRIFFファイル保存が出来るので、Painterへもレイヤー付きで持っていけます…水彩は消えてしまうみたいなので、乾燥しないとダメみたいですが、それを除けば旧バージョンのPainterでも読み込めるようです。PSDファイルにも保存できるみたいなので、PhotoShopで完成作品は仕上げるという方にもOK…)
その3
究極のスケッチ…?タブレットPC辺りにインストールして、外に持って出よう~~vv
いちいち保存したり、新規ファイルを作成したりしなくても良いので、アナログのスケッチブックを持っている感覚でちょこっとスケッチできる…気がします…(笑)
お家に帰ってから、お気に入りの一枚をPainterフルバージョンで…以下略…(笑)
まぁ、機能的には、変形ツールがないとか…少々不安定とか…色々難点はあるにはあるんですけど…ね…(^^;)

しかし…最大のネックは…価格…ですか…(笑)
119ドル?…それはちょっとお高すぎるのではないかと…。
まぁ、PhotoShopのプラグインでも製品版で2~3万というのがあるわけですから、それを考えると…う~~ん、どうかなと思いますが…。
日本だと5千円出せば、お絵かきソフトが充分買えますしねぇ…何とは言わないけど…。
完璧に絵を描くことよりも、ちょっとスケッチできる便利さの部分をどうとらえるか…ですね。
とはいえ、半額くらいなら…或いはPainterユーザーさん(或いはグラフィックソフトを持ってる人向け)に優待価格…してくれないかなぁとか…。
本当に…PainterやPhotoShopを既に持ってる人にも役立つと思うんですよ…これ。
なので、数千円(ぉぃぉぃ…(^^;))とは言わないけど…5千円くらいで優待版出してくれませんかね…。
まぁ日本で売られるかどうかも分からないですけど(英語版もダウンロード版だけらしいし)
後、上で書いた描画中の点をどうにかしてくれないと…(^^;)
まぁ、体験版は無料ですし、Painter11のブラシらしきものが体験出来ると思えば、一度はDLしてみてもよいかなと思いますので、是非。
ほら、Painter11の体験版は日本語版が出るまで待ちたいとか…そういう希望のある方には特に…(笑)

以上、なんだか使ってみるとそこそこ面白かったので、記事にしてみた「Painter Sketsh Pad」情報でした。