ミキサーと水彩ブラシを使ってカラーインク風

  1. ミキサーを使って色を作る
  2. ブラシを設定する
  3. 実作業
  4. 仕上げ

1. ミキサーを使って色を作る

Painter8の新機能のひとつである「(カラー)ミキサー」ですが、購入当初は面白くて、色々な色を作ってみたりしたのですが、実際のイラストに使う場面は全くなく、単にお遊びな機能に成り下がって(?)いた訳ですが…。
今回は、実際のイラストに使ってみようと思いたちました。
色を混ぜるとなると…カラーインク?透明水彩?それともポスターカラー?はたまた油彩?等色々な素材を考えたんですが、
ここはやはり、いつもの塗り方を基本に…(あちこち一度にすると訳が分からなくなるし…(笑))カラーインクか透明水彩を目指して
みることにしました。

まずは簡単にミキサーの使い方から…。
使い方といっても、アナログ画のパレット上で色を混ぜるのと同じ感覚ですので、特に説明するようなことはないのですが…。
混色に使いたい色は通常のカラーセットなどから持ってくることが出来ます。
色を選択して、ブラシツールボタン( ブラシツールボタン )から適当にパレット上を塗ります。
混ぜたい色に変えて、同じ辺りを塗ると、適当に混ざった感じで色が出来ます。とりあえずまだ混ぜたくない時は、色をおいていない 場所を塗っておきます。
パレットナイフボタン( パレットナイフボタン )で、さらに色を混ぜ合わせることが出来ます。
出来上がった色はスポイトツールボタン( スポイトツールボタン )で取り出します。
またズームツールボタン( ズームツールボタン )はパレット画面のズームインアウトが出来ますので、色をスポイトする際などに使うと便利です。
パンツールボタン( パンツールボタン )はパレット画面を動かすことが出来ます。このパレットの画面は今見えているだけではなく、実は相当
広いものです。
見えている画面がいっぱいになったからといって、消してしまう必要はないので、このパンツールで画面を移動しながら使います。
消去&リセットボタン( 消去ボタン )を押すと、現在のミキサーのパレットはクリアされてしまいますので、注意して下さい。
ミキサーのパレット画面は、この「消去&リセット」ボタンを押すまでは、画面内容を覚えていて、Painterを終了しても残っています。
ひとつのイラストが仕上がるまでは残しておくと、いつでも色を拾えるので、便利です。
また一度作って、残しておきたい色はカラーセットに追加して保存しておくとよいと思います。
ミキサー画面 左図は、今回のイラストを描いている間に使ったパレットです。
こんな感じで、少しずつ色をのせて作ると、場所をとらないので、ひとつのイラストに
使う色くらいは、そのままのパレットで使えると思います。

ミキサーの使い方までは理解したものの、実際のイラストにこれを利用するとなると
混色に使う色は?…まずはそこから悩みました…。

元々私のカラーセットには豊富すぎる(?)色を自分で登録していたので(以前作った
コピックセットとか…その他色々)、このままだと無理にミキサーを使って色を混ぜる
必要性はないのでした…。

そこで、新しくカラーセットを作ることにしたのですが、今回の塗りは透明水彩かカラーインク風…です。
ネットでちらほら探していたら、ドクターマーチンのカラーチャートが、販売元(?)のバニーコーポレーションのサイトに掲載されていたのです。

これは!という訳で、早速… ドクターマーチンカラーセットもどきを作成しました。
幸いなことに、カラーインクを使って彩色する為のガイド本(?)も手元にあります。

Painterの水彩は透明水彩仕様ですので、水性のセットから作成した色は全部で90色程度。
当たり前ですが、薄めて使うのが基本のカラーインクの原色(と思われる)チャートはどれも濃い色ばかりです…。
これまでに作っておいた水彩ブラシなどでは、例えミキサーを使ったところで、思ったような結果を出すことは困難な気がします。
という訳で、次は専用ブラシの作成です。

実際はこんな面倒なことをしなくても、元々Painterに登録されている「72Pencils.txt」などのカラーセットを使うと良いと思います。
まぁカラーセットの作成もそれなりに楽しいので、作るのも面白そうだなと思われたら、バニーコーポレーションのサイトにある
カラーチャートからカラーセットを作成してみて下さい。
それも面倒だな…という方は…要相談?(笑)


2. ブラシを設定する

今回のブラシ作成のポイントは、「水彩ブラシで薄く水溶きしたような描き方」ですので、これが出来るように、設定を変更します。
標準ブラシ内から、「水彩」ブラシの「ラウンドウォッシュ」を選択して、これを元にブラシクリエータで設定を変更していきます。
ブラシクリエータを開き、「ストロークデザイナ」タブから、以下のように個別に値を変更しました。
変更した箇所は以下の通りです。

基本的に、「不透明度」の値を下げるのが目的なのですが、それにあわせて、多少設定を変更しました。
また、塗りに際して色むらがでないように、不透明度が筆圧で変わらないようにしたのですが、この為不透明度については、色と塗りによって1%~5%辺りまでを切り替えながら塗る事になりました。
不透明度をスライドバーで変更していくのは面倒なのですが、筆圧感知を使うと色の出し加減が難しいので、今回はあえて「なし」にしました。
筆圧で塗り分けられるという方は、不透明度を3%辺りにして、表現設定を「筆圧」のまま使われると楽でよいと思います。

1%辺りの不透明度ででる色はカラーセットに出来た色とは違う色になります。
不透明度による塗り色の違い そこはアナログと同じで、薄めた量によって、色合いが違う…という気持で描いていくことを基本にしました。

なので、実際に塗る際に試してみながら…の作業ということになります。

例えば、今回肌色の濃い部分に使ったのは、左図の色ですが、カラーセットの元の色(ベタ塗り)と不透明度1%から5%ではこんな感じの色合いになります。

面白いと言えば、面白いと思うのですが、色の出方になれるまでは、面倒でしょうか…。

また、水彩をぼかす場合に使うブラシは、前回の「水彩で着色」で作成した「デジタル水彩」のぼかし用ブラシを使用しました。

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