今回は基本に戻って(笑)スキャナした下絵の修正の仕方と、水彩での
実際の塗り方について説明したいと思います。
さて、CGを描かれる場合も主線部分に関しては、アナログで描いてスキャナで 取り込むという方は多いと思います。
その場合は、ほとんどが白の背景と鉛筆(またはペン)で描かれた主線との 取り込みになるわけですが、これがまた、いろんな色を拾ってしまったり、
微妙に紙の色合いが出たりと、白黒に上手くなってくれません。
もちろん2色で取り込めばいいのでしょうが、やはり微妙な雰囲気は
残したい(笑) という事で、普通にスキャナで取り込んだ(?)白黒の部分をペインターで 修正する事にします。
まずは→図が、スキャナで取り込んだときのものですが、紙の色が白とは とても言えない状態です。
そこで、「効果」→「色調処理」の中の「明度補正」を行ないます。
似たような色処理はフォトショップなどにもあります。
まずは、「明度補正」を選択後表示されるグラフのようなウインドウを見てください。「白黒のポイント」と書かれたところに、棒グラフ(?)のようなものがあります
。
そして、右側から少し左よりのほうに高い線(山)が出来ています。
これが、今のイラストの色分布になります。
本来は白で表されていないといけない背景部分に、微妙に色がついているので、このようなグラフになるわけです。
この高い山の部分までを全て白にしてやる事にします。
グラフの下の「白7.8%」と書かれてあり、その上に白抜きの三角マークが あります。
これを少し、左側にずらして山の部分よりも左に来るようにします。
画面が見える状態であれば、動かした時点で背景が白く変わっているのが 分かると思います。
ただし、背景だけが白になるわけではなくて、そのあたりの色の全体が白になるわけですから、やりすぎると白く飛んでしまいます。
画面を見ながら大体良いと思う値に近づけてください。
黒の方は、黒で取り込みたいのに茶色になってしまったというような時に、その色を黒に戻します。
白とは逆で黒い三角マークを左にずらしていきます。
今回は元の下絵イラストの明度補正の値を左図の上から下のような値に変更して、補正をかけました。
下左図がその結果です。
全体が少し黒がきついようだったので、下側の明度という項目の値を下げてあります。
これで、大体使用に耐えうる程度に仕上がります。
ここでもしも、ゴミが残るようであれば、仕方がないので、地道に消しゴムをかけます。
出来上がった主線部分はレイヤーにして、マスクを作ります。 このあたりは 「ペインター6のレイヤーを使ってみる」でやっているので、
そちらを参照してください。
レイヤーにして、自動マスク(適用:画像の明るさ)を適用させた後、RGBともに159の灰色で塗り潰しています。
合成方法はフィルターです。 下右図が実際にレイヤーに変換後、自動マスク、塗り潰しまでを実行した結果の主線レイヤーです。
スキャナーで取り込んだだけの状態からすると、かな柔らかい感じに仕上がりました。
この後、「ペインター6を使って描く…その2(水彩編)」同様、人物用のマスクを作っておく作業を経てのち、実際の色塗り作業になります。