水彩ブラシで「水彩色えんぴつ風」

PainterIXの水彩ブラシ(新水彩)を使って、水彩色えんぴつ風の作品に挑戦してみました。
基本的には、アナログの水彩色えんぴつと同じ手順で…。
色鉛筆で形と大まかな色付け後、筆でにじませるという感じです。
水彩レイヤーとキャンバスは「キャンバスを水彩レイヤーに変換」と「固定」によって、相互に移動可能ですので、色鉛筆部分は通常ブラシの色鉛筆やクレヨン系のブラシを使っても良いと思います。(色鉛筆の雰囲気はこのほうが出るかも…)
もちろん、水彩ブラシで色えんぴつ風のブラシを作成しても構いません。 (キャンバスと行き来しないでよいので面倒はないかも)
20050719_01.jpg という訳で、色鉛筆部分は特に問題ないと思います。
問題になるのは、水彩(アナログでは筆に水を含ませてにじませる…)でにじませる…部分です。
とりあえず、「きれいに溶かしたブラシ」と「色鉛筆のタッチを残したブラシ」を作成しました。
それにプラスして、更に「ぼかし」た感じに仕上がるブラシも作成してあります。
それぞれの雰囲気にあわせて、これらのブラシを使い分けて、にじませます。
アナログの水彩色えんぴつでは、水でにじませる訳ですが、ペインター上ではそれぞれ色鉛筆で使ったと同色か、それよりも若干薄めの色を使用します。
色を何色か重ねてぼかす場合は、薄い方の色か、メインにしたい色を使用すると良いと思います。
左図がそれぞれのブラシの結果です。
以下は、それぞれのブラシのXMLファイルです(よろしければ、お持ち帰り下さい)。

使用時の注意としては、全般的な水彩ブラシ描画時の注意とも重なりますが、以下の2点です。

  1. 出来るだけワンストロークでぼかす
    (何度も細かくストロークを重ねると、その度に水彩境界が出来てしまうので、きたなくなる。)
  2. PainterIXの水彩ブラシで新設された設定項目「ぼかし処理待ち」にチェックが入っているので 描画結果がストロークの処理終了後しか分からない。

どちらも対処策としては、結果が気に入らない時には、即「編集」→「取り消し」を実行して、元に戻すことです。
そのまま描画を重ねて修正しようとは思わないで下さい。
結果が良くなることは、ほぼあり得ませんので…(笑)
がしかし、やはりどうしても修正したい…という場合の為のブラシも作成してみました。 20050719_03.jpg とはいえ、やはり基本はアンドゥです(笑)
左図のブラシは非常手段という感じで…。
変に出来てしまった境界を消す為のブラシはとても重宝するのですが、どうしてもテクスチャが効いて、ざらざら感が出てしまうのは仕方ないようです。
これが困るという場合は、このブラシは使えません。 (とはいえ、今回のぼかす為のブラシは基本的にどれもざらざら感は多少出るのですが…)
境界がつかない塗り(色だけを濃くしたい場合に使用)ブラシはざらざら感もほとんど無いので、塗り重ねると紙目のざらざら感が消えていく感じもありますので、この辺りも併用しつつ、仕上げると良いかと…。
色は基本的ににじませる為のブラシと同じで同色系のものが使えます。
境界を消すブラシのほうは「白」を使用しても構いませんが、その場合は何度も使うと段々色が落ちてきます。
あえて「色も落としたい」という場合は白を選んでも良いかもしれません。
境界がつかない塗りブラシのほうは、別の色を重ねても面白いです。

更に、最初に筆で水を含ませた紙の上に色えんぴつで描画した際に出来るにじみを表現出来る色えんぴつも作ってみました。 20050719_02.jpg この色えんぴつは「水彩設定」の「風力」に値をいれているのですが、この「風力」の値、選択するテクスチャによって、結果が違いますので注意して下さい。
通常よく使うと思われる「ベーシックペーパー」よりも、「無地」のテクスチャ(適当な大きさの新規ファイル(100×100ピクセル程度)をグレー(RGB全て128程度)で塗り潰して、テクスチャとします。)を使った方が、なんとなく雰囲気がでるようです。
また、このグレー無地テクスチャの「テクスチャ明度」を「100%」に設定して、真っ白に近いテクスチャにして描画すると、風力で流れる量がグレーの時よりも少なくなりますので、雰囲気にあわせてテクスチャ明度を変更すると良いようです。
逆にテクスチャ明度の値を0に近づけて、黒いテクスチャにすると、流れる量は大きくなります。
一応、水彩レイヤー上で通常の色鉛筆として使えるものと共に、用意しました。

で、最後にもっとぼけるブラシを作ろうと思いまして、↓図のように、かなりぼけるブラシも作成しました。
20050719_04.jpg これは水彩色えんぴつとして使うには、ちょっとどうかなぁという感じではありますが…。
一応何度も繰り返して使うと、強力に(?)ぼけます。
ぼかす時には、必ず毎回全ての部分を均等にぼかして下さい。(一部だけ何度も…という感じではなく…あえてそういう使い方もありですけど…基本的には…)。
3回くらいこのブラシを使うと、図を見てもらうと分かるように、かなりボケボケの感じになります。

使用する色は上記のにじませ用ブラシ同様、色鉛筆と同色か少し薄目です(白ではありません)。

水彩色えんぴつが目的ですので、一般の女の子絵などを描く時というよりも、ちょっとしたカット等を描く場合に使用すると良さそげです…。
暑中お見舞い(印刷)用にと、「ひまわり」を描いてみました。
で、これだと、イマイチ「水彩色えんぴつ」の雰囲気がなさそうなので、かき氷のイラストも…(笑)
(一足お先に、絵板のほうにアップしてしまいましたが…)

20050719_06.jpg20050719.jpg

最近はほとんどデジタル水彩ばかりでしたので、たまに「水彩」ブラシを使うのも面白いです。 色々文句つけたいところはあるのですが

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