Painter 11で新規にブラシを登録する方法です。
Painter 11で、配布されているブラシバリアントを使用する際には、該当のxmlファイル(取込画像用のJPEGファイルがある場合はあわせてJPEGファイルも)をそれぞれ必要な場所にコピーして使います。
実際の登録方法の前に、Painterでのブラシのファイル構成についてと、ユーザーフォルダについての説明をしておきます。
ブラシバリアントの構成について(図参照)
ユーザーフォルダについて
ユーザーフォルダ(Painterで作業用のファイルを格納しているフォルダ)はWindows及びMacで以下の場所にあります。(ユーザー名は起動時やログイン時に使用する名前。OSによって、若干の違いがあります。)
ブラシ等の取り扱い作業時には必要ですので、必ず確認しておいて下さい。
Painterの初期状態では、作業領域名、ブラシライブラリ名は以下の通りです。
作業領域名=デフォルト。ブラシライブラリ名=Painter Brushes
ユーザーフォルダ内にブラシを登録する場合は、現在使っている作業領域内の「Brushes」フォルダ内にコピーする必要があります。
登録されたブラシは、その「作業領域」を選択している場合のみ、使用することができます。
また、日本語版のPainter上ではブラシ名やバリアント名が日本語で表示されていますが、ユーザーフォルダ(インストールフォルダも同様)では全て英語表記(各国語版共通の名称)になっています。
「Application Data」が見つからない(Windows)時は(←クリック)
※WindowsXP等では初期設定で、ユーザー設定用の「Application Data」が隠しファイルになっています。
以下の手順で表示させることができますので、Application Dataを表示させて、その後の作業をおこなって下さい。
隠しファイルは本来あまり変更しないほうが良いと思われるものを非表示にしています。
不用意な変更を避けたい場合は、該当の作業が終わったら、表示の方法を元の状態に戻しておいて下さい。
隠しファイル及び隠しフォルダの表示方法
表示されたフォルダの色が他より若干ですが、薄いものが隠しフォルダになります。
ブラシ配布時の注意点
1.配布方法について
ブラシ配布の際には、バリアントを中心に配布している場合と、ブラシフォルダセットとして配布されている場合があります。
2.その他の注意点
バリアント用のファイルであるXMLファイルが単体(必要なJPEGファイル含む)で配布されている場合や、特定のXMLファイルのみを登録したい場合の登録方法です。
ユーザーフォルダ内に以下のようなブラシフォルダが存在していますので、それらのブラシフォルダ内に各バリアントのxmlファイルなどの必要ファイルをコピーします。
(ファイルの場所などは下図も参考にして下さい。)
\Brushes\Painter Brushes\利用したいブラシ名のフォルダ
(下図ではアクリルブラシ内にDLしたXMLブラシファイルをペーストしようとしている状態です)
Painterで使用する際には、ファイルをペーストしたフォルダと同名のブラシ内にバリアントが追加されていますので、ファイルを追加したフォルダと同名のブラシを選択して該当のバリアントをご使用下さい。
バリアント単独(XMLファイル)ではなく、ブラシ単位で登録する場合です(セットなどで配布されている場合など)。
この場合、バリアント用のXMLファイル(その他必要ファイル)の他に、ブラシ用のアイコンファイル(30×30ピクセルのJPEGファイル)が必要となります。
配布されたファイル内に添付されていない場合は、別途ご自分で用意していただく必要があります。
アイコン用ファイルなどが同梱されている場合は、アイコン用の画像ファイルと同名のフォルダ、そのフォルダ内にバリアント用のXMLファイルという形でセットされています。
(ブラシを新しく追加する場合は下図の状態にする。例:ブラシ名「Copic」を作成する場合)
用意したブラシフォルダとブラシアイコン用JPEGファイルをユーザーフォルダ内の以下の場所にコピーします。
コピーする場所
デフォルト設定のブラシライブラリである「Painter Brushes」内
(下図は「Painter Brushes」フォルダを展開した状態。)
上図では展開した「Painter Brushes」内に各ブラシ用のフォルダが入っています。
デフォルトのブラシ用のアイコン画像はインストールフォルダ内に用意されています。
配布のブラシを登録する場合は、ユーザーフォルダ内にブラシフォルダとアイコン用画像ファイルを両方とも「Painter Brushes」フォルダ内に置いて下さい。
Painterで使用する際には、デフォルトのブラシライブラリ(通常Painterを起動した際に表示されているブラシの一覧)にブラシが追加されていますので、通常のブラシと同様に、追加したブラシからそれぞれのバリアントを選択して使用して下さい。
ブラシセレクタに表示されるブラシのアイコンは先ほど同名で登録した画像ファイルのものになっています。
基本的には、上の二つのどちらかの方法でブラシを登録使用することが可能ですが、元々Painterには相当な数のブラシやバリアントが登録されています。
どんどん追加していくと、選択する際にスクロールさせるだけでも大変です。
そこで、新たにブラシライブラリを作成し、そこでブラシを管理する方法を説明しておきます。
例えば、ダウンロードしたブラシのみを纏めたブラシライブラリや、ご自分がよく使うもののみを登録したブラシライブラリを作成することができます。
作成方法は、ユーザーフォルダの「Brushes」というフォルダ内にデフォルトの「Painter Brushes」と別のフォルダを作り、その中にそれぞれのブラシフォルダなどを入れます。
上図では新たに「DL_Brushes」というフォルダを作り(これがブラシライブラリの名前になります)この中に「Copic」フォルダとブラシアイコン用の画像「Copic.jpg」を入れました。
上図の段階ではブラシを一つしか入れていませんが、いくつでもブラシフォルダとアイコン用画像をついかすることができます。
Painterから呼び出す時には、ブラシセレクタのメニューから「ブラシライブラリの読み込み」を選択します。
追加したブラシライブラリの名前(上図の状態ならば「DL_Brushes」を選択して読み込みます。
読み込むと、このブラシライブラリ内に登録されているブラシが表示されます。
上図の状態ならば、「Copic」ブラシしか登録していませんので、表示されるブラシも「Copic」のみになります。
この方法で、必要なブラシ(とその内部のバリアント)のみを表示させることが出来るようになります。
以上は、ユーザーフォルダに配布ブラシを登録する方法ですが、配布ブラシは、インストールフォルダにも登録することも可能です。
登録する方法などはユーザーフォルダとほぼ同じです。
Painter内のフォルダ構成などはユーザーフォルダもインストールフォルダも同じですので、インストールフォルダに登録したい場合は、インストールフォルダ側の「Brushes」フォルダを探して、そこから下層のフォルダ内にそれぞれ必要なファイルやフォルダをコピーすることになります。
今回ユーザーフォルダ側に登録するようにしたのは、インストールフォルダに登録してしまうと、Painterを初期状態に戻すという処理をする時に登録したブラシが残ってしまうことを避けるためです。
ユーザーフォルダとインストールフォルダのどちらに登録するか、にはメリットデメリットがあります。
以下にそれぞれの特徴を記載しておきますので、登録の際の参考にして下さい。
1.ユーザーフォルダ内にブラシを登録
ブラシ(バリアント)を登録したユーザー及び登録した作業領域内でしか使用出来ません。(作業領域単位での登録になる)
初期状態で起動(Shiftキーを押しながら起動)した場合や、作業領域を削除した場合は、バリアントが消滅してしまいます。
追加したバリアントはPainter内から「バリアントの削除」を使用して、削除することができます。
2.インストールフォルダ内にブラシを登録
複数ユーザーでPainterを使用している場合や複数の作業領域を使い分けている場合、どこからでも使用できます。
Painterを再インストールするまで、このバリアントが消えることはありません(自分でエクスプローラーなどから削除した場合は別…)。
Painter内から「バリアントの削除」で削除することはできません(デフォルトバリアントと同じ扱い)。
ブラシなどと同時に配布されているテクスチャやパターンの画像はPainterから画像を開いて、それぞれ登録して使用します。
テクスチャの場合
パターンの場合
配布ブラシの追加方法等については、かぶら屋さんのサイトで詳しく説明されていますので、是非そちらを参考にして下さい。
「配布ブラシの追加方法」
「用紙テクスチャを取り込む」
以上、ブラシなどのコンテンツ登録方法になります。
ご不明な点などありましたら、ペインター質問箱などからご質問下さい。
補足
XMLファイルやユーザーフォルダでのフォルダ名などが英語表記になった為日本語版独自のいくつかの不便な点が出ています。
こちらにあげておきますので、余裕のある方やブラシを色々カスタマイズしたいという方は参考にしてみて下さい。
おわり