Painter X.1アップデータ適用と、Painter X 問題点の追加

「Painter X.1」アップデータ公開に関して

2007年6月30日付け「Painter X」のアップデータが公開されました。
主には、「作業領域」「ブラシゴースト」等、「Painter X」の新機能に関する不具合の解消が多いようです。
画面更新に関連する問題も多少改善されたとの記述もありますが、自分の体感的に、これは改善されたなぁという感じはあまりありませんでした(とくにWindows版だからかも…(笑))。
改善された項目の詳しいところは、アップデートパッチ内に記述されている他、以下のページで確認できますので、アップデートパッチを導入されていない方は、一度ご確認下さい。
Corel Painter X リリースノート
また、アップデートファイルは「Corel Japan」の以下のページからDL出来ます。
Painterアップデータ
前回(4月20日付)指摘した問題点等で、改善されたものはあまり多くありませんが…。
スクリプト保存時の問題(スクリプト保存時、消しゴムツールが水彩ブラシに置き換わってしまう現象)が解決されました。
またリリースノートには記載がないのですが、日本ユーザーにはありがたい事に、テキスト入力時のフォント関連の問題がかなり改善されています。
これまで、英語(1バイト)フォント使用時と日本語フォント使用時で入力言語の切り替えが必要でしたが、これが不要になりました。
日本語IMEをONにした場合すべての日本語フォントが選択可能に、オフにした場合すべての英語フォントと日本語フォントの一部(拡張子がTTFのもの)が選択が可能になります。
これらはIMEのON/OFFにより、自動的に切り替わります。
日本語フォントを使用したい時に、半角英数字を入力する場合は、IMEをオフにせず、入力後に半角英数字に確定する必要があります。
また入力後の注意点として、フォントを変更したい場合、ON/OFFの切り替えを正しい状態にしてからでないと表示されない上、反対の状態(例えば、日本語フォント選択時にIMEをオフ)で該当のテキスト入力レイヤーを選択すると、フォントが勝手に切り替わってしまいます。
フォントを確定したい時には、テキストのレイヤーを「デフォルトレイヤー」に変更しておく必要があります。
(ただし以降はテキストとしては扱えません)
というような感じで、完璧とは言いませんが、ある程度の進化がみられる…と言うところです。
「Painter」ではテキストがまともに使えない…という状況はとりあえず、改善されたと考えても良いかもしれません。
テキストを扱う事は少ないかもしれませんが、シンボルや英語フォントをデザイン的に使いたい時にも、入力モードの切り替えをしなくてよくなったので、Painterの安定使用という面でもプラスだと思います。

「Painter X」問題点の追加

前回(4月20日付)指摘した問題点以降確認された問題について、以下に記述しておきます。

  1. 自動保存されたスクリプトのエクスポートに関して
    自動保存されたスクリプト(日時で管理されたスクリプトファイル)をエクスポートすることが出来ません。
    記録して保存したスクリプトはエクスポートが可能です。
    これは単にスクリプトの名称に関する問題のようで、Windows版のみの問題のようです。
    自動保存されたスクリプトをどうしてもテキストデータにエクスポートしたい場合は、一旦「スクリプトライブラリの編集」を使って、該当のスクリプトの「名前変更」で名前を変更すれば、エクスポート可能になります。
    例えば、「2007/07/29 16:35」→「 200707291635」のように、数字のみにするだけでもよいようです。
  2. ブラシコントロール内の「滑らかさ」の値に関して
    一部のブラシバリアントにおいて、ブラシコントロールの「間隔」→「滑らかさ」で正しい設定値にならず、バリアント選択直前の設定値のままになってしまいます。
    通常、保存しなくても作業時の設定値を覚えているはずなのですが、「滑らかさ」の設定だけは、その設定値にならないものが多数存在するのです。
    またこの症状が出るバリアントは、「バリアントをデフォルトに戻す」を実行しても、保存時の「滑らかさ」には戻らず、その時点での「滑らかさ」の値のままになってしまっています。

    線画の描画に「スクラッチボード」など「滑らかさ」の高いバリアントを使用後、アクリルやデジタル水彩の一部のバリアントを使用すると、デジタル水彩などの描画が極端に遅くなってしまう事がありました。
    これは、この「滑らかさ」の問題によるものだった事が判明しました。
    この原因はバリアントのXMLファイル記述で、12行目の「dab-flags」の項目に「SaveRestoreDamping」の記述がない為でした。
    症状が出るのを避けたい場合は、該当のバリアントのXMLファイルを開き、12行目の記述を修正(「SaveRestoreDamping」の追記)してください。
    例:アクリルの「ドライブラシ10」の場合。
    書き換え前
    dab-flags="NewFormat|PenPicture|SaveRestoreMouseParams"

    書き換え後
    dab-flags="NewFormat|PenPicture|SaveRestoreDamping|SaveRestoreMouseParams"
    スクラッチボードなど高い「滑らかさ」のバリアントをあまり使わない方は、あまり意識される必要はないと思います。
  3. 3.パターンの各種作業に関して
    「パターンを開く」で別のパターンを開いた状態のまま、Painterを終了し、再度起動した場合、以下の問題が生じます。
    (1)「パターンの取り込み」が出来ない。
    (2)「パターンライブラリの編集」でエラーメッセージが出る。
    これらの問題は、Painterの再起動時、「デフォルトライブラリを開く」を実行して、デフォルトのパターンを一旦読み込む事で解消されます。
    また、「パターンを開く」で別パターンを読み込んでからも、Painterを終了せずに作業を続ける場合には、この問題は起きません。
    デフォルトライブラリを開く
    「デフォルトライブラリを開く」の項目は少し分かりにくいところにありますので、上記画像でご確認下さい。
  4. アップデータ適用後の倍率変更等の数値入力時の問題に関して
    アップデータ適用後、環境設定で「ブラシゴーストを有効にする」のチェックを外して、作業している場合、「倍率変更」や「ブラシサイズ変更」等でキーボードから数値入力した場合、カーソルが消えてしまう症状が発生することがあります(入力時のカーソル位置による…キャンバス上にカーソルがあると消える)。
    消えたカーソルは、一旦キャンバス外にカーソルを持っていく(見えないけど…そんなつもりで…)と、現れます。

以上、「アップデートパッチに関して」と、「問題点の追記」でした。
次回は、基本的な塗り…みたいな事を…そろそろやっておこうかな…とか…最近のバージョンでやっていないし。
最近、カスタマイズした「アクリル」系ブラシと「デジタル水彩」を使っての作業になると思います。

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