PainterがIX.5.1にバージョンアップされました。
新機能や強化機能は公式サイトでの解説の方を読んでいただければ分かる事ですので、ここではあえて実感した事のみ。
- フォトペイントパレットについて
新機能の一番の売りはEssentials3に搭載されたフォトペイントパレットかもしれませんが、こちらの方は前回Essentials3の時に雑記にも書いたので、省略します。
フォトペイントパレットの詳細は「2005/11/26付け雑記」を読んでみて下さい。
機能的にはEssentials3に搭載されたものとほぼ同じですが、ストローク記録したものも自動ペインティング時に使用出来るようなので、多少Essentials3よりも、高機能かと思われ…(ストローク記録を普段使わないので、あまり効果が分からないのですが(^^;))。
- 消しゴムツール等の追加
絵を描く際に便利になったといえば、なんと言っても「消しゴム ツール」でしょうか。
これは実際に使ってみるとすごく便利です。
まだ今ひとつ手が慣れていないので、ついついブラシを選択のところに手がいってしまう(慣れって恐ろしい(笑))のですが、慣れていくとブラシと消しゴムの選択がかなり楽になると思います。
この消しゴムツールはデフォルトでは、ショートカットキーが「N」で登録されてますのでブラシの「B」キーとを交互に押す事でブラシと消しゴムを持ち帰る事が可能になりました。
フォトショップでは消しゴムツールが「E」キーらしい(?)ので、そちらで慣れている方は環境設定でキー設定をしなおすと更に便利かと…。
で、この消しゴムツールを使った場合、どんなブラシでの描画も消す事が出来ます。
特殊なレイヤー上の水彩ブラシやリキッドインクブラシも消す事が出来ますし、デジタル水彩も通常ブラシも消えます。
という事で、別レイヤーになる水彩やリキッドインクはよいのですが、一枚のレイヤー(或いはキャンバス)に通常ブラシとデジタル水彩ブラシを併用している場合は注意が必要です。
デジタル水彩を単独で消したい場合は、デジタル水彩専用の消しゴム(デジタル水彩ブラシ内にある消しゴム)を使用して下さい。
逆にデジタル水彩を残して、通常ブラシ部分だけ消したい時は、ブラシ内の消しゴムブラシを使用します。
また、レイヤー上に描かれたデジタル水彩を消しゴムツールで消した場合、色は消えますが、透明度情報は残りますので、注意して下さい。
(透明度情報まで消えるようになると、すごいと思うんですが…次バージョンに期待しましょう…(笑))
その他にツールの追加として、「クローンツール」「スタンプ ツール」があります。
スタンプツールは同一画像内での他の部分をコピーする機能だけを取り出したもので、以前のクローンブラシでも出来ていた訳ですが、必要な時には楽に選択できて良いかも、ですね。
- デジタル水彩のぼかしに関して
デジタル水彩でのぼかしが選択範囲内のストロークに適用されるようになりました。
9.1で多少修正された選択範囲内のデジタル水彩ぼかしですが、更に多少よくなっています。
選択範囲をとっている場合の描画結果は9.1と同様選択範囲内にのみ適用されます。
レイヤー上で「透明度ロック」した場合のぼかしは、9.1時よりも修正されて、選択範囲をとった時と同様、必ず透明度情報内におさまるようになりました。
これで「透明度ロック」+デジタル水彩ぼかしが更に使いやすくなった訳です。
がしかし、やはり一度で全部よくなる訳ではないところがペインター(と9.1アップ時にも書いた気が…)
透明度ロックと選択範囲を同時に使用した場合に、ぼかしがでなくなるという問題点は改善されていませんでした。
以下、問題点再現方法
- 透明度ロック状態で、「選択範囲」を指定。この時点ではぼかしが出る。
- 透明度ロック状態のまま、「選択解除」する。
- 描画してもぼかしが出なくなる。
この問題は9.1の時のまま、残っています。
詳しくは「2005/08/28日付け雑記」を参照して下さい。(IX.5適用後に関して、一部修正しておきました)
一応Corelには報告するつもりですが、透明度ロック+選択範囲は気をつけて下さい。
(「選択範囲」後「レイヤーに変換」作業をすれば問題なし。上記雑記参照のこと)
選択範囲内のぼかしですが、範囲の若干内側になってしまい微妙に境界に白が出るのが残念。
- 回復マネージャーの搭載?
「回復マネージャー」という機能(?)が搭載されました(新機能には載ってませんが…今までは出なかったので新機能?…(笑))
ペインターが不安定になった際に、いきなり落ちずにこの回復マネージャーが起動するようです。
これが起動すると、現在のドキュメントを「復元済み」というフォルダに保存して終了します。
(保存せずに終了する事や作業を続行する事も選択可能)
また現在の状況をCorelに報告する事が出来ます。
↓ こんな感じで回復マネージャー画面が出ます。
この後、「保存して終了」を選択すると、保存場所と保存ファイル名が出て終了します。
どの程度この回復マネージャーが機能するのか、まだよく分からないので、役に立つかどうかは気になるところですが、これまでいきなり落ちてしまって「せっかくの作業が~~~(T.T)」という事が、少しでも少なくなってくれるとありがたいところです。
まぁ、あまり当てにせず「こまめに保存」は原則でしょうが…(笑)
- その他
グラデーションの「保存」及び「ライブラリ編集」に関して、作業が不安定になるようです(かぶら屋さんに教えていただきました)。
私の場合、「グラデーションの保存」を使用すると、必ず上記の「回復マネージャー」が起動してしまいグラデーションを保存することができませんでした。
気になる方や、グラデーションをよく使うという方は、とりあえず起動直後で良いので、グラデーション保存をしてみて下さい。
ここで回復マネージャーが起動するようならば、グラデーションに関して問題があるので、これ以降グラデーション保存やグラデーションライブラリ編集時は注意が必要です。(描画作業中はおこなわないなど)
他のグラデーションファイルを読み込んで作業する方が多少安全みたいなので、「回復マネージャーが起動して終了してもよい状態」で試してみて下さい。
とりあえず使ってみての感想なので、気づいた事があれば、またそのうち報告します。
以下4月15日追記
グラデーション保存に関するエラーについては、Corelにて、症状の確認をしていただきましたので、そのうち修正してもらえるか…も…。
起動時に、参照するグラデーションファイルの問題が原因かと思われます。
新たにスクリプト保存時の問題点が判明しました。
スクリプト保存時、新設の消しゴムツールを使用すると、スクリプト再生時、消しゴムで消されずに、その時点で選択していたブラシでの描画になってしまいます。
こちらもCorelにて確認してもらっていますが、回避方法は現段階ではないようです。
スクリプトを利用する際には注意が必要です。