新バージョン    バグ情報と水彩

  1. 新バージョンバグ情報
  2. 新しい水彩 実践編

1. 新バージョンバグ情報

Painterの新バージョン7の日本語版が発売されました。
英語版の発売が夏だったので、ずいぶん延びてしまったのですが…。
今回の新機能のメインは水彩の機能強化と、リキッドインクという新しいブラシの搭載です。
リキッドインクに関しては、今現在の私のマシン構成(ペンティアムⅢ500、メモリ256MB)では全く使用に耐えないので…、お伝えできないのですが。
メインの一つである水彩機能の強化などを中心に少しだけ新バージョンについてご報告したいと思います。

とその前にペインター7に関しては既にいくつかのバグが発見されていますので、それについての報告と分かっている回避方法などを。
(このうちのいくつかはメディアヴィジョンのペインター7のQ&Aにも掲載されています。)

サイズ修正関係(サイズ変更、レイヤーの拡大縮小など)
サイズ変更時、「幅」と「高さ」に数値を入力しても、入力した値が正しく反映されない。
前バージョンでは、縦横比を変えない場合、幅か高さのどちらかを入力すれば自動的にもう一方の数値が入るのですが、こういった数値入力を全く受け付けないという問題がメディアヴィジョンでも確認されています。
(この症状はWindows版に固有のものでMac版を使われている方には現れないようです)
対処方法としては、メディアヴィジョンからは提供されていませんが、私が実際に確認したものを紹介しておきます。
数値の入力後、一旦カーソルキーの上下どちらかを押すと数値が入力した通りに確定されるようです。
この時ちょっと注意して欲しいのがタスクバーに表示される言語の設定です。
なぜかペインターをインストールすると、自動的に言語に英語(US)というのが追加されます。
通常は言語には日本語が選択されているはずですが、サイズ変更などを選択した場合、自動的に英語に切り替わるようです。
そしてこの英語モードでないと上記の上下カーソルキーでの作業さえも機能しません。

ちなみにこの英語と日本語の切り替えはタスクバーの をクリックする事で選択することが出来ます。
タスクバー画面
後述のテキスト入力に際しても、この英語モードへの切り替えは必要となります。
ただし、この英語モードのままでは、ブラシバリアントの名前などが文字化けしてしまい、ブラシを選択できなくなってしまいます。
通常、サイズ変更などの処理を終了すると自動的に日本語モードに戻るのですが、何らかの問題で英語モードのままになってしまった場合は手動(タスクバー上でのマウスによる変更)で日本語モードに戻してください。文字化けして使えなくなったブラシも、一旦他のブラシを選択してから戻るとまた使えるようになっている筈です。

キャンバスサイズやレイヤー属性の数値にマイナスが入力できない(範囲外ですのメッセージが出る)
キャンバスサイズを小さくしたい場合、6以前はマイナス値を入力できていたのですが、7でマイナスを入力すると範囲外ですのメッセージが出て変更できません。
また、レイヤー属性のレイヤー位置に関しても同様で、実際にマイナスになっていてレイヤー属性を開いた時点ではマイナスで表示されているにも関わらず、レイヤー名等を変更(位置に関しては変えていない)してOKボタンを押そうとすると範囲外ですのメッセージが出て何も変更できません。
この件に関しては、現在メディアヴィジョンに確認中です。(最近発見したもので…(笑))

画面の色について
Windows版のペインター7は必ず24bit以上のカラー画面で使用してください。
HIGH COLOR(16bit)以下の画面では色の表示がおかしくなるようです。

欧文フォントの選択
普通にテキスト入力をしてフォントを選ぼうとすると日本語フォントしか選択することが出来ません。
欧文フォントを選択したい場合は、必ず上記の言語モードを英語(US)を選択しないとダメです。
メディアヴィジョンのQ&Aでは、Winodows版では直接入力で…とありますが、言語に日本語(MSIMEやATOKなど名称は色々)を選択していると直接入力で半角英数字を入力しても欧文フォントを選ぶ事は出来ません。
逆に日本語変換をONにした常態で入力した半角英数字でも、入力確定後に言語モードを英語にする事によって、欧文フォントが選択できるようになります。
ただし、テキストレイヤーを選択したままでモードを日本語に戻すと、勝手に日本語フォントに戻ってしまいます。
なので、欧文フォントを使いたい場合
1.言語を英語(US)モードにする。
2.文字を直接入力して、欧文フォントを選択する。
3.キャンバス又は他のレイヤーを選択して、モードを日本語に戻す。
4.ブラシなど他のツールを選択する。

という過程が必要になります。
またその後日本語モードのまま誤って、先ほど入力したテキストレイヤーにフォーカスを移動すると勝手に日本語フォントに戻ってしまうので、レイヤー画面横の鍵をかけておくと安心です。(この状態では全く編集できません)
また前述しましたが、英語モードではブラシのバリアント名などに文字化けが起こりブラシの選択が出来なくなります。
テキスト入力終了後は必ず日本語モードに戻してください。

テキストのコピー&ペースト
テキストのコピー&ペーストが全く出来ません。
テキストレイヤーとしては可能ですが、テキスト入力モードでの文字だけのコピペは出来ないようです。
これもWindows固有の問題らしく、現在対処法は分かっていないそうです。

そして肝心の…水彩機能に関する問題ですが…。

水彩ブラシで補充量を0に近づけると黒が混ざる
水彩ブラシにおいて、「塗料」の「補充量」を100以外にすると黒が混ざった色になります。
補充量0にした状態(本来は色がつかない)では真っ黒に塗り潰されてしまうという状態です。
これもメディアヴィジョンのほうで英語版、日本語版ともに確認されている問題のようですが、今現在対処法などは見つかっていないようです。
ただし、黒が混ざらない状態にするだけというのであれば、水彩ブラシの全てではありませんが一部設定によっては可能になります。
塗料の中の「色の読み込み」にチェックをつけるというものです。
このチェックがつけられる状態というのは、これまでの水彩ブラシの形である「接点の種類」に円形などを選択(新機能である水彩ブラシ専用のものを使わない)し、手法で水彩を選択した場合のみです。
(この対処法情報はかぶら屋さんのサイト「かぶら屋本舗」さまから教えていただきました。更に詳しい事はこちらのサイト様でご確認くださいませ。上記リンクから直接ペインター7バグ情報にリンクさせていただいています。)
ただこの対処法はあくまで黒が混ざらない為の対処方法というもののようです。
「色の読み込み」にチェックをつけた状態では、補充量が全く機能しなくなるようなのです。
つまり補充漁を下げても(0にしても)100と同じだけのインク量になってしまうのです。
これまでのバージョンで使っていた、補充量を0にしてにじみの値を上げることで作られていたぼかし用の水彩ブラシが全く機能しないのです。
では、ペインター7には色をぼかす為の水彩筆がないか…というと、いくつかはあります。
そのどれも最初から白色を選択してある状態のブラシです。
要は補充量を0にして色をぼかす代わりに、白色を使って色をぼかす…らしいのですが…。
どうもこれらのブラシ設定では今ひとつ気に入った状態のぼかしブラシは出来ませんでした。
設定に関しては現段階でも色々と試しているところなのですが…。

ブラシの設定…カスタムコントロール
カスタムコントロールの水彩の設定が、なぜか6のままです(笑)
既に設定にない「水彩境界」と「にじみ」になっています…。きっとこれはプログラムの修正のし忘れなんでしょう…(^^;)(メディアヴィジョンに報告済み)

水彩レイヤーマスク(これはバグという事ではないのですが)
今回から水彩もレイヤーが使えるようになりました。
といっても以前も単独で水彩レイヤーがあったようなもの…な訳ですが、今回からはいくつでも水彩レイヤーが作れるようになり、水彩レイヤーにマスクも出来るようになりました…。
が、この水彩レイヤーマスク…マスクの中を見ることは出来てもマスク単独での編集が一切出来ません。
その上、水彩ですから結構境界がぼけるんです…。マスクは編集できない、境界はぼける…必然的にマスクを使っての塗り分けなどというものは出来ないわけです。
しかも水彩レイヤーは自動的に合成方法がフィルターになってしまうので、下のレイヤーを隠すわけにはいきません。
確定して一般レイヤーに変更して合成方法をdefaultに変えたところで、境界のぼけた水彩マスクではあまり役に立ちません…変に周囲に白が残るだけですから…(^^;)
水彩をレイヤーに(一般にいうレイヤーに)した意味は何でしょうね…ちょっと良く分かりません(笑)

という事で、いくつか発見出来たバグをご紹介したのですが、では実際の使い勝手について…。
次ページで報告します。

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