4. 保存時の注意点

描画上多少(?)の注意が必要な「デジタル水彩」ですが、作業終了時にも、またさらなる注意事項が…。
デジタル水彩で着彩した画像を保存後、再度開くと…。
デジタル水彩はかってに「乾燥」処理されてしまうのです!!

ということは…作業終了時点の続きから描画することが出来ないと言うことです…。
「乾燥」させてしまった状態では、上記3の説明図のように、色が濃くなってしまったり…する訳ですから…。
ということで、デジタル水彩使用時に、作業終了する場合は、乾燥処理されても良い状態で終わって下さい。
例えば、肌や髪などのパーツごとに乾燥処理させる場合は、ひとつのパーツは最低でも描き終えた状態で作業を
終了しないとダメですし…。
極端な例、最初から最後まで乾燥させずに、作品を仕上げたいという方が、デジタル水彩を使用する場合…
とにかく一気に描き上げなくてはダメ…と言うことになります。
まぁそういう使い方はVer.8のデジタル水彩ではちょっと無理そうですけど…(笑)
また、開いてみたら、ちょっと出来上がりが気に入らなかったので、もう一度修正…なんて事も出来ないので…
(もちろん一般のブラシを使えば可能ですけど(笑))注意して下さい。

5. 実際の描画

今回、同一の画像を「水彩境界のみ」と「ぼかしのみ」の2種類のデジタル水彩を使って、描き上げてみました。
基本は「新規シンプル水彩」を元にして、「水彩境界のみ」のほうは値を4に、「ぼかしのみ」のほうは水彩境界を0にして、
ぼかしを4に設定しました。 また「水彩境界のみ」のほうは、このブラシのみでの描画ですが、
「ぼかしのみ」のほうは、「ブレンド」用のブラシ(ぼかしのみブラシの補充量を0に設定、若干不透明度等をいじった…)を作って、
周囲をぼかすなどの作業を加えています。(主線以外は、全てデジタル水彩での描画です。)
筆圧によるテクスチャの反応また描画する時には、筆圧によって、大きくテクスチャに反応してしまいます。
左の画像は、筆圧を変えて描いてみました。
テクスチャもですが、色に関しても、反応がでます。
色やテクスチャの変化に関しては、使う色によって見た目が全然違います。
特に、ここで使った肌色や黄色系の色が、反応がきつく感じます。
あまり反応して欲しくない時には、「粗さ」の値を下げると良いです。
左画像で、上は粗さの値が100の時、下が50の時です。
上の部分では筆圧をあまりかけずに描くと、白っぽい感じなっています。
画面上ではちょっと分かりにくいですが、テクスチャもかなり目立ちます。
ほぼ同じような筆圧で、値を半分にすると、下側のようにあまり、色の変化がなくなります。
その分、筆圧による雰囲気の違いもでませんので、…そのあたりの値は、塗る場所や雰囲気などを見ながら、設定すると良いと思います。
また、テクスチャを変えることによって、雰囲気も変わります。テクスチャの色が濃い程、
色の違いがきつくなります。無地に近い薄めの色のテクスチャを選べば(あるいは作成する)
粗さの値を下げたのと同じような描画結果にすることが出来ます。
「水彩境界のみ」のほうは、ラフ画などに使えそうな感じです。 透明インキとか、ちょっとマーカーっぽい塗り(?)になります。
これはこれでかなり面白いと思うのですが…。
一方の「ぼかしのみ」のブラシを使って、「ブレンド」で伸ばしながらの描画だと、割と自分の今までの塗りの雰囲気と
似た感じになりました。
まぁこちらのほうが用途的には多いかも知れませんね。
水彩境界バージョンぼかしバージョン

肌のちょっと黄色い部分は、別の色ではなく、同じ肌色を筆圧をかけないで描くと、こんな色になります…。
また実際の感じでは、この部分のみ、かなりテクスチャが効いた感じになります。
上右図は「新規シンプル水彩」の水彩境界を0にして、 ぼかしの値を4にしたブラシを使用したもの。
「粗さ」は50%程度に下げてありますので、殆どテクスチャ感はありません。
また境界の辺りは、同様のブラシの「補充量」を0にしたブレンド用ブラシを作成してぼかしました。

更に、これらの「デジタル水彩」ブラシを使って、実際の作品として仕上げてみたのが下左図です。
デジタル水彩の仕上がり具合を見たかったので、あまりフィルタなどはかけずに、仕上げに「効果」の「表面テクスチャの適用」で
紙のざらつき感だけ出してみました。
デジタル水彩で描画水彩で描画
実は今までの「水彩」を使った塗りも同じイラストで仕上げています(上右図)。
出来上がり感を比較してみていただけると良いかと…。
上の画像をクリックしてもらえれば、大きな画像で表示されます。
水彩では、ぼかしは出来ないので(このあたりはVer.7と同じ)、通常のブレンダーブラシを使用しています。
仕上げには、デジタル水彩の場合と同様に「表面テクスチャの適用」をおこないました。
どちらが好みかは…難しいところですか…(笑)
今回は設定が簡単だったこともあり、ブラシのDLは省略しましたが、もしあったほうがよいということであれば、
そのうちに…作るかも…しれません…ので、リクエスト下さい。(笑)

これで、大体新バージョンに関する事も書き終えた感じですが、後は実際の描画手順などを…
一からやれると良いですね(他人事…みたいな…?(笑))


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