5. 簡単に画面全体を塗り潰す方法

最初の塗りつぶしが面倒と書きましたら、どどど様(アトリエどどど様)から、簡単に塗りつぶせる方法を2通り教えて
いただきました。
ざくざく塗るよりもずっと楽ですし、スクリプトは半自動化出来るので、何度も使えてとても便利です。
どどどさま、本当にありがとうございました(__)
以下の方法は掲示板で教えていただいたのですが、こちらに記載させていただく際に、説明などを付加して
多少修正させていただいております。

方法その1
◆スクリプトを使う。
スクリプトを使えば、一連の作業をほぼ自動化出来るので、とっても便利です。
汎用的に使う場合は、最初にスクリプトを作った際の画像サイズよりも小さいものしか使えませんので、スクリプトを作る
際には、普段ご自分が描かれるイラストのサイズよりも大きめなものを作っておくと良いと思います。
(大きい分には、全然問題ないので(笑))

まずは、汎用で使用する為のスクリプトを記録します。
新規作成で適当な大きさの新規画像を作ります。
(普段描くサイズよりも大きめに作っておくとよい)
デジタル水彩ブラシで、大きめのにじみ0,境界0のブラシを用意しておく。
(スクリプト再生をする度に使うので、必ずそのブラシは「バリアントの保存」で個別に保存しておく。
サイズなどが変わると、描画結果に支障が出るので、専用ブラシにしておいて下さい。)

1.スクリプトのオプションで「最初の状態から記録」のチェックを外しておいて記録開始
2.先ほど作ったデジタル水彩ブラシバリアントを選択し、ブラシのプロパティバーで直線を選択しておく。
(記録後に選択することで、別のブラシが指定してあってもスクリプトを再生するたびに
そのブラシバリアントが選択されるので、便利です) 
3.キャンバスの左右両端をジグザグにクリックして行く(ジグザグに直線で塗り潰される)
(隙間が出来ないように…私はクリック場所が下手で…隙間が出来ちゃって何度もやりなおしました…(笑))
4.塗り終えたらスクリプト記録停止で名前を適当につける。

記録されたスクリプトは「Painter.ssd」内に保存されますが、安全の為にも、「スクリプトライブラリの編集」で
別ファイルに保存しておくと良いかもしれません。

ここまでで、汎用のスクリプトデータの作業完了です。
これを最初に一度しておけば、次回からはこのスクリプトを開いた画像にたいして実行するだけでオッケ~です。
大きなサイズだとちょっと時間がかかりますが、何もする必要がないので、眺めていればいいだけです!!

ここからは塗りたい画像ファイルを開いての作業になります。
1.キャンバス上に塗り画像がある場合は、全て選択して、レイヤーに変換
(変換後全てのレイヤーの目を閉じた方が、分かりやすいです)
2.キャンバスを選択する(絶対忘れないように!!)
3.「スクリプトを再生」を選択して、名前を付けてあるスクリプトを選び「再生」をクリックする。
4.キャンバス全体が塗り潰されて、スクリプト再生が終了するので、「全て選択」して「編集」→「消去」
5.塗り用のレイヤーをキャンバスに固定

と、これだけの作業になります。
実は、塗り色に「白」を最初から選択しておくことで、手順の4(キャンバスの塗りを消去)の作業を省略することが可能に
なります。
普通に塗る場合は、白いキャンバスに白で塗っても、塗ったかどうかが分からないので、別の色で塗りの作業をしていた
訳ですが、スクリプトで必ず全て塗り潰されるのが分かっているのならば、最初から塗り色に「白」を選択しておくことが
可能になります。
ただし、塗りたい画像のほうが必ずスクリプトで使った画像よりも小さい…ということが前提です。
他の色で塗り潰せば、実際に塗り潰せているかどうかが目で確認出来ますので、スクリプト作業により画像の隅に
塗り残しが出来たとしても、修正が可能ですが、白で塗り潰した場合は、その確認が出来ませんので、ある程度注意が
必要です。
また出来上がりが目視出来ませんので、作業が終わったかどうかはアイコンの変化などで確認しなければならないという
不便さがありますが、作業4を省略出来るメリットとどちらを選択されるかは、ご自由になさって下さい。

また、以下の方法で、「消去」まで自動でスクリプト内に組み込むことも可能なのですが…。
一度は成功して上手くいっていたのですが、いつからか、作業後にいきなりPainterが落ちる(しかも必ず落ちる)
という状況になってしまいまして、うちでは以下の作業は断念しました。
が、もしかすると、上手くいくと言うところもあるかと思いますので、一応載せておきます。
スクリプトでは「編集」→「消去」を自動作業してくれませんので、その代わりに、上から全て白で塗り潰すという作業に
変えます。
全て自動で実行したいと思われましたら、スクリプト作成の際に、塗りおえた後、以下の作業を追加してから
記録停止を押して下さい。

1.「選択範囲」から「全て選択」をクリックする。
2.カラーセットから「白(RGB共に255)」を選択するか、カラーで作成。
3.キーボードの「K」キーを押す。
4.画面の左上の方を適当にクリックする(小さいサイズの画像にも適用出来るように、なるべく左上をクリックして下さい)
5.全体が白で塗り潰されるので、「選択範囲」から「選択解除」をクリックして選択解除した後、
キーボードの「B」キーを押して、ブラシモードに戻しておく。
ここまで作業をしてから、スクリプト記録停止します。

この作業がスクリプトで上手くいく場合は、画像を開いてからの作業が、かなり楽になるのではないかと思いますので、
お試しとしてやってみて下さい… (もしかすると、うちのようにスクリプト実行でPainterが落ちる…という可能性はあります
ので、その際は最後までの自動は諦めて下さい…やったけどダメだった…という苦情は、申し訳ありませんが
お受け出来ません…のでご了解下さい…^^;

方法その2
◆自動クローンを使う
こちらは、塗りたい画像を直接開いての作業になります。
あまり使わないので、スクリプトを作っておくなんて面倒という方にお薦めです。

デジタル水彩ブラシで大きめのにじみ0、境界0ブラシを選択、「クローンカラーを使う」にしておく
(これはスクリプトの作成の時とは異なり、その場だけの指定でも構いませんので、適当なデジタル水彩ブラシを
使って、にじみ、境界の値を変更して下さい。サイズも少し大きめにしておくと早いです。)

1.塗り潰したい絵を開く(直接作業になります)
(キャンバス上に塗り画像がある場合は事前にレイヤー上に移しておく作業を忘れずに)
2.クローンを作成して、クローンを黒で「効果」→「塗り潰し」(クローン画像が全て黒で塗り潰される)
3.塗り潰したい絵に戻って、「ファイル」→「クローンソース」に「クローン:○○○(この中は画像のファイル名になります)」
を選択。
4.キャンバスを選択して(これも忘れずに!!)、「効果」→「特殊効果」→「自動クローン」で塗り潰されるまで放置。

これで全体が塗り潰されますので、後は全て選択して消去という作業になります。
クローン画像は必要ないので、閉じて下さい。

さて、ここで「パターン」による自動クローンも載せておきます。
クローンを作成して…という作業が面倒という場合、パターン登録をしておかないといけないというデメリットはありますが、
パターンからも自動クローンが出来ますので、そちらを利用するということも可能です。

適当なサイズ(100×100くらいで)新規作成した画像を「効果」→「塗りつぶし」で、黒で全部塗り潰します。
「パターンの取り込み」を選択して、名前を適当に付け、「格子」を選択、「オフセット」を0%に設定します。
これで黒一色のパターンが出来ます。
後は塗り潰したい画像を開いて、このパターンを選択した後、自動クローンを実行するだけです。
(上の方法の「2」、「3」が省略になります。
クローンソースを選択しなくてもいいのは、開いてすぐは標準で「パターン」が選択されている為です。)
パターンは一度登録しておけば、選択するだけで何度でも使えます。

以上、塗りつぶしを簡単におこなう方法でした。
どどどさま、本当にありがとうございました(__)


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